('08.05.27) JHFレポート

 今日、自宅に息子の分と合わせ2つの封筒到着。
 JHFがこんな冊子を発行しているとはその存在すら知らなかった*1が、中を読んでみるとこの業界の内情の苦しさがそこはかとなく伝わってきて、その道に足を突っ込んだばかりでとても非力ながら何か手伝いができる事はないかしらん、と思ってしまうほど。
 参加人数も登録会員数も多く、情報も溢れるほどだった昔に比べ、人数の減少に歯止めがかからないようで、この業界自体が青息吐息とまでは行かないにしろ今は辛抱の時の様だ。専門雑誌のひとつ「FLYAIR」も経営が苦しいと漏れ伝わってきていつ廃刊になってもおかしくないような雰囲気。
 手をこまねいているばかりでなく、人数を増やす施策はあれこれ講じているのかもしれないが、あまりはかばかしい効果は上がってない模様。レポートの真ん中のページに仲間を増やすためにどうすればいいかというアンケートがあった。
 主旨は『仲間を増やすため(特に若い人を増やすため)に何をすればいい?』


 同じサンデーフライヤー予備軍としてどう思うか息子と話をしてみた。

  • 趣味アイテム数の多さ

 「自分自身の力で空に浮ぶ/空を飛ぶ」という特異な行為を楽しむスポーツ(レジャー)は大きな魅力のひとつだけど、それ以外にもやってみたい趣味の分野がごまんと控えているため、今の移り気な若者はお気楽に一回浮かんでみる体験・タンデムをして「あー面白かった、さて次に楽しめるのは何だろ」、とひとつの事だけに集中できないのだろうなぁ、と。
 息子は親父である超インドア人間の私がいきなり始め、更に続けてもいるので自分もその事に興味を持って続けているし、勢いで機材を買って先行投資もしたから今更止められないし、とチョイ貧乏根性(笑)。もし自分一人だったら体験だけで終わっていたかもしれん、とのこと。

  • それなりに時間がかかる

 実際にパラグライダーをやってみて分かるのが、普通に自分自身で浮かぶことができるようになるには、よっぽど勘の良い人ならともかく、私みたいな勘も運動神経も鈍い人間はコツコツ修練を積んで数ヶ月〜数年を要する長丁場になることが今の気が多い人たちには耐えられず、辛抱たまらんのかもしれない。

  • で、費用

 やれ機材購入だ講習料だ会費だ遠征費用だ、と、かなり大きな出費になるため、富裕層の遊び半分じゃないかぎり手を出しにくく、必要な費用を聞いて二の足を踏むことも多そう。
 パラだけに集中・没頭できるなら何とか捻出できたとしても、他の趣味もやってみたい&仲間との付き合いもある現代の若者にはかなりな負担を強いることになる。私の息子もパラを始めたおかげで他の趣味への出費と時間が大きく制限されるようになったと笑っていた。


 例えそれを辛抱できる若者であっても、今後の結婚・出産・子育ての生活のことを考えると、数年で何とか飛べるようになったとして、結婚〜子育ての間は多分一旦中断せざるを得ず、その人たちがそれ相応の歳になって昔取った杵柄として復活するのを待つか、元々興味があっても若いころは手が出せずにいた、私のような子育てが終わって生活にも若干の余裕が出てきた中年世代が、まだ身体が動くうちにやってみよう、と新たに入門してくるのを期待するしか人が増える道はない…っていうのもチト消極的過ぎるか?
 私自身の交際範囲が広くないため絶対数は少ないながらも、仲間が少しでも増えたらという思いから、体験しに来た若者に一緒にやろうよ、と誘ってみたり、テイクオフを見学に来た人たちに一度どうですか?と紹介してみたり、職場や知合いに面白いからやってみない?と話をしてみるが、一回こっきりの体験ならともかく、続けてやってみようという声が上がらない理由が上記の「時間」と「費用」の2つの大きなデメリットらしい。
 実際にやってみると、そのデメリットを補って余りある感動と充実感があるんだけどなぁ。その感動と充実感を味わった経験者が地道に口コミで語っていくことしか道はないのかなぁ。


 つまるところ私ら親子の結論は、仲間を増やす事に関しては残念ながらこの先も多くは望めないような気がする、というものだった。
 今のところは先行き暗いが、そのうち情勢が変わって思いもよらないことで脚光を浴びるようになることを念じるしかない?…ん〜それもな〜(-o-)y-~~

*1:改めてJHFの家頁を見てみるとバックナンバーあり。数年前までは隔月刊だったようで。1999年なんか毎月発行してたのね。…2007年がないぞ?発行されてないのかな?